
凪庭
2025
Ice / Reflection / Temperature
《凪庭》は、氷板によって構成された庭である。氷板は互いに寄りかかり、接合部や固定具を用いず、角度と接点のみで自立している。 寒冷環境のもとでは構造は安定を保つが、同時に表面ではゆるやかな融解が進行する。氷の上には薄い水膜が形成され、周囲の光を映し込みながら微細な反射を生み出す。 これらの反射は、鑑賞者の位置や光の角度によってかすかに変化する。温度、相転移、照明条件が重なり合うことで、素材の表情は刻々と更新される。この構成において、冬の空気そのものが構造の一部として作用している。
組氷の配置は、既存の三本の木を基準に、氷板同士が重なり合う関係点を探ることで導き出されている。不規則さを含みながらも、全体として秩序をもたらす構成となっている。 本作は凍結と融解が交錯する一時的な均衡を可視化するための枠組みとして機能している。
Year
2025
Location
Trondheim, Norway
Material
Ice (tap water from Trondheim)
Size
H 130 × W 6900 × D 6655 mm
Ice block: H 58 × W 215 × D 326 mm
Exhibition
AiR Exhibition: OSOTO Lab.
Venue
Trondheim, Norway




PHENOMENA
凍結と融解
寒冷環境
北欧の冬の光
↓
APPARATUS
氷によるレシプロカル構造
木波(既存の樹木配置)による配置
相転移する素材
↓
SPATIAL EXPERIENCE
わずかな光の不安定さ
儚い均衡
変化を受容する感覚
《凪庭》は、トロンハイムの海の風景と寒冷地という環境の調査から始まる。三枚の氷板は、互いに支え合うことで微妙な角度を生み出し、凪の海を想起させる。 本作が扱うのは完全に凍結した状態でも、完全に融解した状態でもない。その中間にある、移行の只中にある状態である。安定とは固定された形ではなく、変化を内包しながら一時的に成立する関係として捉えられている。 温度や光は制御される要素ではなく、作品の成立に参与する力として扱われる。 本作は、変化の中に潜む静けさを提示し、融解と凍結のあわいに立ち現れる一瞬の均衡をそっと浮かび上がらせている。




Year
2024
Location
Trondheim, Norway
Type
Residency-based Research Installation
Material
Ice (tap water from Trondheim)
Dimensions
H 130 × W 6900 × D 6655 mm
Ice block
H 58 × W 215 × D 326 mm
Exhibition
LKV International Residency Program
Artist
OSOTO Lab.
(Artist Duo: Takatoku Nishi, Yumeo Nakayama)
Foundation
Gyomu Super Japan Dream Foundation (Arts Sector)
Public Interest Incorporated Foundation Union of Formative Arts and Culture
Organisation
LKV International Residency Program
Cooperation
City of Trondheim
Lademoen Park
Shooting
OSOTO Lab.
Video Editing
OSOTO Lab.
