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作品

光を受けてきらめく、一滴の存在に視線を凝縮させたインスタレーションである。水盤の下方から放たれた光が氷をゆっくりと溶かし、やがて生まれた滴が落下する。その瞬間、水飛沫が閃光のように弾ける。見逃してしまいそうな出来事だが、そこに確かに時間が宿る。氷は形を変え、水は広がり、音はかすかに反響する。滴が落ちるたび光が空間に点り、静かなリズムが立ち上がる。氷・水・光が連鎖し、目に見えなかった時間の流れが輪郭を帯びる。制御は最小限に抑えられ、自然の融解そのものが構成原理となる。変化し続ける物質を通して、空間に刻まれる時間の痕跡を探る。消えゆく瞬間が、かえって強く記憶に残る。その逆説が核にある。

作品全体
現象の動き1
現象の動き2
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